株式会社リンシュンドウのスタッフの岡本です。 今回は、CO2レーザー加工機の焦点レンズを変更することで、金属にマーキングを行いました。通常、CO2レーザー加工機での金属への加工は専用のマーキング塗料を使わないとできませんが、ある程度の出力と焦点レンズを変えることによって加工ができます。
今回、使用した加工デモ機はRSD-SUNMAX-QS6040 60wです。
焦点距離が短い“焦点レンズ”
RSD-SUNMAXのCO2レーザー加工機の場合、焦点レンズは50.8mmレンズが標準装備されています。
焦点距離が短いレンズを使用することで、レーザー光がより集中し、高密度になります。逆に、焦点距離の長いレンズは、レーザー光の距離が長くなるため厚物素材を切断することに適しています。
今回は、25.4mm焦点レンズに変更します。
高密度に集光させるため焦点合わせは、より厳密に行う必要があります。そのため、金属類のような素材のマーキングが可能となる一方、厚みのある素材の切断加工には不向きとなります。
焦点距離が短いため、レーザーヘッド先端部分は取り外して加工します。
今回のテスト用のレーザー加工機の場合、焦点位置に対して加工テーブルの上昇が限界を超えているため、別の素材で加工素材を高くしています。金属へのマーキング加工の場合、軽微な誤差でもマーキングできなくなります。
RSD-SUNMAX-QS6040 60w 焦点レンズ25.4mm 加工設定詳細
加工データサイズ:約33×22mm
切断加工でのマーキング設定値
・スピード 1.00
・出力 100
・コーナー出力100
彫刻加工でのマーキング設定値
・スピード 100.00
・出力 100
・走査間隔 0.025
加工時間:約8分30秒
同一の設定値で38.1mm焦点レンズに変更して加工した場合は、マーキング加工はできませんでした。焦点レンズも加工用途に応じて変えると、新たな発見があるかもしれません。
※焦点距離の短いレンズは加工素材との距離が近いため、レンズが汚れやすくなります。こまめにレンズの掃除を行ってください。