真鍮素材へのマーキング

株式会社リンシュンドウスタッフの岡本です。今回は真鍮材リングへのマーキング加工を行いました。

なお、真鍮の配合比率については不明です。

使用加工機はFL50、回転加工機を使用。

リング内側へのマーキング加工

リング内側にマーキングを行う際は、回転加工機を15度程度傾け加工を行います。また、垂直下では15度の傾きがあってもリング外側にレーザー光が当たってしまうため、加工位置をずらし、内側にレーザーが照射されるようにします。
今回のテスト加工では、回転加工機を左側に設置しているため、加工位置も左側にずらしています。

レッドポインタ照射でリング内側にデータがすべて照射されていることを確認します。

今回のテスト加工はハッチングにてマーキングを行っています。

内側テスト加工 その1

ペン設定

  • 繰り返し 1
  • 速度 350mm/sec
  • 出力 90%
  • 周波数 70kHz

ハッチング設定

  • 加工モード 双方向モード
  • 輪郭の加工 チェックなし
  • 最適化 チェックあり
  • 線の間隔 0.005mm

特殊加工

  • 回転加工機を選択
  • 移動量 1.00
  • 分割サイズ 0.05
  • 直径 20mm(リング内径)

加工時間 26秒

内側テスト加工 その2

ペン設定

  • 繰り返し 1
  • 速度 300mm/sec
  • 出力 90%
  • 周波数 60kHz

ハッチング設定

  • 加工モード 双方向モード
  • 輪郭の加工 チェックなし
  • 最適化 チェックあり
  • 線の間隔 0.005mm

特殊加工

  • 回転加工機を選択
  • 移動量 1.00
  • 分割サイズ 0.05
  • 直径 20mm(リング内径)

加工時間 28秒

内側テスト加工 その3

ペン設定

  • 繰り返し 1
  • 速度 250mm/sec
  • 出力 90%
  • 周波数 50kHz

ハッチング設定

  • 加工モード 双方向モード
  • 輪郭の加工 チェックなし
  • 最適化 チェックあり
  • 線の間隔 0.005mm

特殊加工

  • 回転加工機を選択
  • 移動量 1.00
  • 分割サイズ 0.05
  • 直径 20mm(リング内径)

加工時間 31秒

内側テスト加工 その4

ペン設定

  • 繰り返し 1
  • 速度 250mm/sec
  • 出力 90%
  • 周波数 50kHz

ハッチング設定

  • 加工モード 双方向モード
  • 輪郭の加工 チェックなし
  • 最適化 チェックあり
  • 線の間隔 0.005mm

特殊加工

  • 回転加工機を選択
  • 移動量 1.00
  • 分割サイズ 0.05
  • 直径 20mm(リング内径)

加工時間 37秒

リング外側へのマーキング加工

回転加工機は水平にし行います。

回転加工機で下から上へのハッチング設定の場合、内側に加工を行う場合が正転、外側に加工を行う場合が反転となります。

回転加工機のチャックは内側からロックする場合、25mm以上の内径に対応します。今回のテスト加工の素材は内径が20㎜のため、φ20mm以下の棒材にテスト素材をはめ込み、やわらかい素材で加工を行いました。

外側テスト加工

ペン設定

  • 繰り返し 1
  • 速度 400mm/sec
  • 出力 90%
  • 周波数 80kHz

ハッチング設定

  • 加工モード 双方向モード
  • 輪郭の加工 チェックなし
  • 最適化 チェックあり
  • 線の間隔 0.005mm

特殊加工

  • 回転加工機を選択
  • 移動量 1.00
  • 分割サイズ 0.05
  • 直径 25.5mm(リング外径)

加工時間 4分40秒

真鍮素材については、真鍮は銅やアルミと同様に表面の反射率が高く、レーザー加工を施すには難しい金属となります。レーザー照射によりとても酸化しやすく、空気中の酸素と反応して酸化銅の被膜を作る上、熱伝導率が高いため熱が拡散しやすい素材です。

真鍮素材は彫刻加工も可能な素材ですが、合金のため配合によって加工結果は異なります。