カーボンファイバーの切断加工

株式会社リンシュンドウスタッフの岡本です。

今回は、カーボンファイバー板の切断加工のテストをCO2レーザー機とファイバーレーザー機にて行いました。

RSD-SUNMAX-GS1812(CO2レーザー150W機)

カーボンファイバーは非常に硬い素材のため、切断加工は容易ではありません。CO2レーザー機での加工の場合は、繰り返し加工を行います。加工設定値は以下の通りです。

カーボンファイバー厚 1mm φ10mmの円型に切断加工
  • 速度:1mm/s
  • 出力:100%
  • コーナー出力:100%
  • 加工回数:7回
  • 加工時間:3分40秒

1mm厚のカーボンファイバーでは切断できましたが、2mm厚の場合は、繰り返し加工を行っても、加工痕が裏面まで到達はするものの、切断に至りませんでした。2mm厚のカーボンファイバーの切断加工の設定値は以下の通りです。

カーボンファイバー厚 2mm φ10mmの円型に切断加工
  • 速度:1mm/s
  • 出力:100%
  • コーナー出力:100%
  • 加工回数:18
  • 加工時間:9分27秒

RSD-SUNMAX-FL1325L

サンマックスシリーズのファイバーレーザー加工機は、本来金属以外の素材には反応しないのですが、カーボンファイバー板については反応します。今回は、ステンレス板の加工設定値を利用し、カーボンファイバー板の切断加工を行ないました。設定値は以下の通りです。

カーボンファイバー厚 1mm φ10mmの円型に切断加工
  • 速度:4 m/min
  • 高さ:0.6mm
  • アシストガス種:窒素
  • 電流:100%
  • 出力:100%
  • 周波数:5000Hz
  • 加工時間1分4秒
  • 穴開時間:180mm/sec
  • 焦点位置:-2.5
  • ノズル:シングル 1.5
  • ガス圧:1.5メガパスカル
  • 穴あけ:なし

ステンレス板の設定値を参照した加工のため、カーボンファイバーに適した設定値を検証する必要がありますが、今回の加工においても切断面がきれいに仕上がっています。また、2mm厚の切断も同様にステンレス板の設定値にて行いました。より適正な設定値は検証していませんが、今回の加工設定値は以下の通りです。

カーボンファイバー厚 2mm φ10mmの円型に切断加工
  • 速度:4 m/min
  • 高さ:2mm
  • アシストガス種:窒素
  • 電流:100%
  • 出力:100%
  • 周波数:5000Hz
  • 加工時間1分4秒
  • 穴開時間:180mm/sec
  • 焦点位置:-2.5
  • ノズル:シングル 1.5
  • ガス圧:1.5メガパスカル
  • 穴あけ:なし